「催眠(ヒプノ)」と言う言葉は、誰もが1度は聞いた事がある言葉だと思いますが、実際、催眠にどのようなイメージを抱かれるでしょうか?
おそらく、多くの方が抱く催眠のイメージは、 自分の意思に反して意識を失ってしまったり、自分の心や身体を、相手のなすがままに操られる状態、と言ったようなモノだと思います。
また、催眠の途中の記憶は全然残っていなくて、後で全く思い出すことすらできない、と言うイメージも持たれるかと思います。
これは「催眠術師」と称する方が、テレビなどで披露する催眠術であったり、まるでマジック でも披露するかのように繰り広げられる催眠術のショー、あるいは、映画・ドラマ・小説などの中で描かれている催眠術などの影響が強く、
「催眠とは、魔法のように相手を操るモノ」
との先入観を、多くの方が持っているからだと思われます。
しかし、実際の催眠とは、そういったイメージとは、かなり違ったモノです。
催眠に入った状態、「催眠状態」は、心理学の世界において、「変性意識状態」や「トランス状態」などと呼ばれていて、人間心理や脳のメカニズム観点からも、普通に存在している概念です。
ただそうは言われても、催眠状態は極めて特殊な状況であったり、選ばれた人だけに起こるようなモノだとイメージされるかも知れませんが、誰でも例外なく、ごく自然に起こる現象であり、状態でもあります。
実は、誰でも1日の中で、何度も自然に催眠状態になっていると言われています。
例えば、仕事でも勉強でも遊びにおいても、何かに没頭している時、そこに深くのめり込んでいるせいか、他の人の声や物音が全く耳に入らないとか、他の人やモノが視界に入っていても気づかない。
また、考え事をしていたら、ふと気づいた時には、30分とか1時間経過していた。途中、時間の経過に全く気づかなかった。
こう言った事は、誰もが普通に体験する事かと思いますが、実はこれも催眠状態の一種なのです。この状態は、当然誰かに操作されて発生した訳ではありませんし、意識もハッキリとあります。
また、自分の意思ですぐに通常の状態に戻ることもできますし、この間の記憶もしっかりと残っています。
つまりヒプノ(催眠)とは、世間一般で認識されているように、自分の意思に反して、誰かにコントロールされてしまうような性質のモノとは、実際は違っています。
では、その催眠を ヒプノセラピー(催眠療法)では、どのように活用していくのかについて、詳しくは
ヒプノセラピー のページで説明します。